家族にとって、かけがえのない犬と猫たち

 

 

1月の

冷たい雨が降る朝に…

きっと北陸地方は

 

 

 

もっと

冷たい雨が降っているはず

 

 

 

 

この町の木曜日の朝は

プラごみの日

 

 

 

年末年始休みも

お盆休みも

 

 

つい寝過ごして

ストックのごみ袋を出すタイミングを

逃してしまう

 

 

パンパンに詰めた

プラごみが３つ

ゴミステーションに運ぶ

 

 

玄関ドアのすき間から

足元をすり抜けて

 

 

 

猫が脱走した！

 

 

 

何も

この雨の中

飛び出さなくてもいいのに…と

 

 

 

そんなこと

彼の知ったことではない…

 

 

 

４歳のネコは

元気な遊び盛り

 

 

 

 

やばいよ

やばいよー

 

 

 

と思ったけど

やっぱり脱走パターンは同じ

 

 

行先は

いつものお隣さんの

クルマの下に潜り込んだ

 

 

 

でも

 

 

一瞬でも野生に帰った

この時の猫ちゃんって

飼い主の僕でも

 

 

じゃま者扱い

敵扱いするので

 

 

 

 

クルマの床下真ん中に

逃げられれば

手も届かない

 

 

 

まして

ゴミ出しの時の

脱走となると

 

 

 

僕も

携帯すら持っていない

手ぶら状態

 

 

 

正月休み

 

家でまだ寝ている

次男にも

娘にも

 

 

手を貸せと

応援の

連絡も取れないから

 

 

 

 

 

しょうがない

 

寝起きのままの格好で

クルマの下に手を突っ込みながら

 

 

 

 

猫に手が届かないかー

何とか届いて！

 

 

でも

奴は

僕に捕まらないように距離を置く

 

 

 

この寒空

 

 

 

猫はクルマの下でも

雨で地面が濡れているから

濡れたお腹と足はきっと冷たくて心地悪いはず

 

 

 

僕も

雨に濡れながら

クルマの下のネコの捕獲に

 

 

奮闘中

 

 

 

 

近所のゴミ出しのお父さんたちも

僕を知っているはずなのに

 

 

よその家のクルマの下を

覗いている

 

挙動不審者には

声を掛けないみたい…

 

 

 

どう見られようと

お構いなし！

 

 

 

 

そんな時に

やっと猫ちゃんと心が通じたみたい

 

 

 

猫ちゃん

クルマの下から飛び出して

 

 

 

向かった先が

我が家の玄関へ

 

 

どうやら

家に帰るつもりらしい

 

 

 

ホッとしながら

猫を追いかけると

 

 

僕に

抱き上げられるのを待っていました。

 

 

 

お腹周りを濡らして

もう

寒い空の下は懲りたのか…？

 

 

 

あたたかい家の

居心地の良さがわかったのか

 

 

 

家に帰ってくれて何よりでした。

 

 

 

 

石川能登の

地震被災地には

 

 

この寒い空の下で

すでに5日が経過しているにも

 

 

まだ見つからない人

 

自分の身に起こったことを理解できない

大事な飼い犬も飼い猫も

 

 

 

飼い主も見当たらないし

自分がいつもいるはずの家もない

 

 

路頭に迷っている

動物もいるんだろう

 

 

 

 

何万本のバラの花の中にある

たった一本のバラの花は

 

 

 

彼が丹精込めて

時間を費やした

どのバラの花よりも大切なバラの花

 

 

 

星の王子さまに出てくる

バラの花を

 

犬と猫に例えると

 

 

 

 

何万頭もいる動物たちは

動物でしかないけど…

 

 

 

でも

その中のたった一匹は

 

 

一緒に過ごした一匹のワンちゃん

一緒に過ごした一匹のネコちゃんは

 

 

その時間を過ごしてきた

家族にとっては

かけがえのない愛犬と愛猫だから

 

 

 

 

雨が降らないように

その雨が雪にならないように

 

 

 

支援物資が

能登の先端にまで

早く届くように

 

 

と願うしかないのですが…

 

 

 

今日は

こんな話でしたが

 

 

 

読んでいただき

ありがとうございました。