若いころオヤジから聞いた建て方のはなし

 

週末に

やっと

建て方の日程が決まり

 

 

段取りがついたので

 

 

オーナー様と

現場で

打ち合わせをしたときのこと

 

 

 

高齢化社会になって

どこも人手不足

 

 

建設業も

ベテランの

大工さん

職人さんが引退をしていく

 

職人さんが不足しています

 

 

 

 

やっと

建て方の日程が決まりましたと

報告を兼ねて

 

 

 

建て方当日の

段取りの打ち合わせは…

 

 

 

当日の

職人さんへの

飲み物とか

休憩時間にどんなものを用意したらいいか？

 

 

 

 

これは

よく聞かれることですが…

 

 

むかしは

オーナー様に甘えて

 

 

 

お茶菓子から

漬物まで用意してもらって

 

 

建て方が

お祭りのように

盛大だったころもあったようです

 

 

 

 

今は

共働き社会

時代も変わりました

 

 

ペットボトルの

冷えた飲み物を用意いただければ

充分です

 

 

 

職人さんの

お弁当も

こちらで用意します

 

 

 

その日の仕事が終わり

職人さんが帰るときに

 

 

お持ち帰りの

折詰でも用意いただけたら

それで十分ですよ…

 

 

 

 

建て方の日は

レッカー車が現場に入って

建物を組み立てる大事な作業です

 

 

棟上げとも言いました

むかしの

建て方の一日

 

 

なんとか棟上げまで

終わらせ

それから

 

 

上棟の儀式までも

その日の夕方に

執り行うことが建て方という一日でしたが

 

 

 

 

今は

日をずらして

 

 

建て方の日は

建物の組み立て作業に

専念してもらいます

 

 

 

 

 

夕方

屋根の下地材まで貼り終えて

 

 

建て方の

一日が終わります

 

 

 

ですから

 

 

 

棟上げした

建物を清める上棟式は

改めて別の日に執り行うことが多いです

 

 

こんな話に触れると

 

 

 

 

むかし

オヤジから聞いた

 

 

 

上棟式の

忘れられない話

 

 

 

もちろん

僕が社会に出る前の

ずーっと昔の話です

 

 

僕の父親が

まだ若く現役で現場に出ていた頃の

 

 

ニッポンが高度成長に沸いていても

まだまだ

のどかな頃の話

 

 

 

 

建て方はある意味

お祭りのようなもの

 

 

作業には

大勢の職人さんの手を借りて

組み上げたそうです

 

 

 

 

建物も

なんとか形になるころ

 

 

オーナー様

ご家族と親戚まで集まって

お祝いの準備のお手伝いに

 

 

建て方が完了した

骨組みの現場の中が食事の場所になる

 

 

 

建て方のお祝いに

かるくお酒までいただく？

 

 

 

ここまで

読んでいて

話がおかしい？と思いますが

 

 

 

この後

宴のお開きになった後の

職人さんたち

 

 

クルマを運転して帰っちゃうらしい

 

 

本当に

むかしの話なので

 

 

大工さんが

バイクの後ろに

大工の道具箱を縛り付けて

 

 

バイクを走らせていたら

 

 

イヤなことに

おまわりさんに止められた…

 

 

 

『お酒飲んでいるんじゃないの…』

と

職務質問に

 

 

今日は

建て方だったから

一杯いただいて帰るところ

 

 

 

建て方の日は

お祭りのようなもの

 

 

おとがめなしで

また

無舗装の道路を

トコトコバイクを走らせて

 

 

家に着いたそうです

 

 

今の時代

あり得ない…

 

 

何だか

作り話のような

昭和の遠い日の建て方の話でした

 

 

 

 

最後までお読みいただき

ありがとうございます。

 

 

 

 

それではまた明日。