
アパートに暮らす
息子夫婦が
実家の
わが家に来ると
寒さの次元が違うと言うので
もう聞かなくても
わかっているのですが…
どんな不具合なのかを聞いてみると
アパートの
窓際が寒い
床からの底冷えがあるので
コタツに潜っても
お尻が冷えるとか…
ファンヒーターを
ガンガン焚いても
暖かくならない…
そうなんですよね
断熱性が悪いと
暖めたはずの室温も
窓から
壁から逃げていくし
冷気は
容赦なく床下から
屋根から押し寄せてくる
先日
既存住宅にお住いのご夫婦から
家の不具合をお聞きしたときのはなし
今のお住いの状況が
息子のアパートと同じような
不具合を感じている
概要を聞くと
家を建てたのが
昭和40年代の半ば頃
家の壁は
土壁らしい
話はさらに…
屋根面
または天井にも…床にも
おそらく
断熱材は入っていないと想定できる
昨年のような
猛暑はもうこりごりなので
なんとかしたいと言うのが希望
同じように
冬の寒さも
どうにかしてほしい
コタツに入っても
お尻が冷える
壁際が寒い
夏の
エアコンが効かない
このような症状は
当時の
断熱材が入っていないこと
もし入っていても施工不良があることを疑う
高齢のご夫婦二人暮らしでは
全館断熱リフォームは非現実的ならば
予算的にも
叶えられそうにない場合に限って
ご提案することが
使う頻度の多い部屋を優先します
たずねると
大きな家なので
お茶の間
寝室に利用しているお座敷と
台所だけは少しでも快適になるように
その部屋の
床
外に面している壁と
天井の断熱の見直しをすることで
冷暖房の効率は良くなります
お金をかけない
もうひとつの手段に
夏の日射の遮蔽
冬の日射の取得が大事です
簡単に言えば
夏には太陽光を室内に入れないこと
夏至の南中の太陽高度は約78度なので
庇を60㎝出すだけで太陽光の侵入を防ぐのも手段のひとつ
南に面する広い開口部には
少し出のある庇を設けて
夏の高度が高い太陽光を家に入れない
家の外で遮蔽するだけで
家の中の暑さも変わります
冬至の南中の太陽高度は約32度なので
低い高度の太陽からの日射の取得を意識する
冬こそ低い太陽光を利用して
部屋の奥まで光が差し込むような工夫をするのも
お金がかからない
暑さ寒さ対策になります
これも
必要な部屋に
断熱施工が施されていることが
条件です
南の窓に面する庭には
広葉樹を植えるのも
ひとつの案
夏の太陽の日差しを
豊かな葉で遮り
それが日射の遮蔽になり
冬の葉が落ちた後は
枝の間から
やさしい太陽光を
家の中に導くことが
日射の取得にもなりますよ
それではまた明日。
Profile
1965年に長野県須坂市で生まれ
八田建設株式会社の代表取締役であり一級建築士。
父親が創業した会社の二代目として、すでに20年以上にわたり会社を引き継いでいる。
家族の幸せを願い、家づくりの大切さを伝えるためにブログを通じて活動している。
自身の過去の経験から、子育て世代のご夫婦に本当の幸せを感じられる家づくりを提案している。
八田建設はこれまで150棟の家を提供し、家づくりはスペックと価格よりも、家族が幸せに暮らせることが最も重要だと考え、子どもたちと過ごす幸せな時間から巣立った後の夫婦の時間までを見守る家づくりを提案している