
以前
お住いのリフォームを
任せていただいたお宅に
久しぶりに
お伺いして
お茶をいただいた時の話です
久しぶりに
奥座敷に通される
そう
広いたたみの二間に案内されると
ひとつは
冬になると
コタツとして使えるローテーブルのある
昭和の時代で言えば「お茶の間」
その奥の部屋が
間口が6尺もある
仏間には
立派な
仏壇が祀られていました
築100年に近い
当時からの和風住宅
天井と柱の
黒光りが
時間の経過を物語っているようで
昨日
今日では
変われない
本当のビンテージ感というものを
感じます
この
時間の経過だけが変えてくれる
リアルなエイジングには
最近流行っている
ワザと
古臭さを見せるエイジング技術
作りもののエイジングでは
到底かなわない…
最近のギターにも
新しいギターを故意にエイジングを施して
いかにも古い
1950年代のギターに見せる
復刻ギター
打痕傷
塗料の擦れを見事に表現している
エイジング
家の建材
フローリングにも
ビンテージ感を楽しめるようなもの
アンティーク風に傷をつけて
使い込んだ木材のイメージを出す
今の時代の表現に
見せるためのビンテージ仕様があります
そう言えば
最近見たドラマの背景が
昭和初期の駅舎のシーン
その駅舎は
木造のいかにも古そうな駅
少しヤレタ感じの
昭和の初期を想像させる建物だったのですが…
でも…
何か変だと感じたことに
ドラマの中の
時代背景が
昭和初期なら
完成して間もない
比較的新しい木造の駅舎の方がリアルなのに…
古く見せる方が
逆に
リアル感がないのでは…?
100年昔の時代背景なら
100年の歴史を歩んできた
今でこそ古い駅舎であっても
昭和2年という
その時代背景なら
まだ完成されてから
真新しい駅舎でないと
逆に
不自然ではと思いながら
ビンテージを演出することはできても
使い込まれて
時間の経過だけが生み出すことができる
本当のビンテージには敵わない
築100年に近いこの家
別な意味でいい家とは?
耐震性能も弱い
断熱性能も欠けています
今の時代の家にはもちろん劣るけど
年末年始のお休みに
お盆休みには
いまでも
20人の家族、親戚が集まるそうです
昭和世代が
子どものころに過ごした
おばあちゃんの家を思い出します
愛されてる家とは
家族の意思によって
長く残したいと願う家であり
その気持ちは
今の家づくりにも変わりありません
そこに家族が集まる家
昭和のいい時代が
いまだに残る
ご家族と
お茶をいただいた時の
感じたことでした
それではまた明日。
Profile
1965年に長野県須坂市で生まれ
八田建設株式会社の代表取締役であり一級建築士。
父親が創業した会社の二代目として、すでに20年以上にわたり会社を引き継いでいる。
家族の幸せを願い、家づくりの大切さを伝えるためにブログを通じて活動している。
自身の過去の経験から、子育て世代のご夫婦に本当の幸せを感じられる家づくりを提案している。
八田建設はこれまで150棟の家を提供し、家づくりはスペックと価格よりも、家族が幸せに暮らせることが最も重要だと考え、子どもたちと過ごす幸せな時間から巣立った後の夫婦の時間までを見守る家づくりを提案している