
離れにある建物を壊してほしい
解体工事を
依頼されたときの
現地調査でのこと
その離れの建物が現役だった頃は
祖父母が暮らしていたらしく
その先に見える庭には
当時はきっとお金をかけて
維持されていた
和風庭園の面影がありました
その庭園の話に触れると
おじいちゃんの趣味だったらしく
人が暮らさなくなってから
30年
当時の庭石
大きな石だけが残っている
その石を結ぶように
植栽が植えられていたのでしょうか?
こんな暮らしがありました
その石の処分の話が出た時に
今
大きな石を引き取る
処分も難しい
今の時代
雑木の庭が好まれる
和風住宅も
和風庭園を造りたい
その需要がないのです
当時の日本家屋は
和風庭園を眺めるように
和室の配置
障子から庭を望めるように
家の設計をしていたのですが
今は
庭には数本の雑木があればいい
それよりも
エクステリアに必要なものは
カーポート
アプローチがあればいい
草取りもしなくて済むように
一面コンクリートにしてほしい
というリクエスト
もちろん
シンプルにしたい
理由というものは
どこかにつながりがあるもので
日本の子育て世代が必要とする家には
たたみの部屋がなくなってきたこと
最近は特に
全てにおいて物価高
同じ理由で
住宅価格も上がり
今の家づくりは
どこまでコンパクトにしたら
予算に納まるか?
手に入るだろうか?
そのコンパクトにしたい
それは
20数年前の子育て世代の家には
和室を
たたみの部屋をあきらめる
その兆候がありました
その頃のたたみの部屋の役割は
高級な和室でもなく
たたみが敷かれた部屋
子育て世代が
赤ちゃんをお昼寝させるに
ちょっとゴロンとなれるように
実家の親が
来たときに
泊まれるように
客間としての利用に
それからですね
当時の4LDKの家から
もう少しコンパクトにしたい
まず3LDKにすること
コンパクトにするため
一部屋を削除するなら
まず
たたみの部屋つまり客間を省く
今の20代から30代の世代の家
たたみの部屋がない家が多い
コンパクトにするということは
実働する部屋のみ欲しい
家をコンパクトにしたい
控えの部屋が
必要でなくなったことも
最近の温暖化も一つの理由
窓から庭を眺めるよりも
防犯対策と
猛暑の熱の侵入を防ぐことに
実働として
家の役割が変わってきたことにあります
それではまた明日。
Profile
1965年に長野県須坂市で生まれ
八田建設株式会社の代表取締役であり一級建築士。
父親が創業した会社の二代目として、すでに20年以上にわたり会社を引き継いでいる。
家族の幸せを願い、家づくりの大切さを伝えるためにブログを通じて活動している。
自身の過去の経験から、子育て世代のご夫婦に本当の幸せを感じられる家づくりを提案している。
八田建設はこれまで150棟の家を提供し、家づくりはスペックと価格よりも、家族が幸せに暮らせることが最も重要だと考え、子どもたちと過ごす幸せな時間から巣立った後の夫婦の時間までを見守る家づくりを提案している