
この町に
家を建て
子どもたちを育てて25年
その25年の間に
町の組長は順番で指名が来るので
若くても引き受けるしかない
それからも
部長さんという役をこなして
公民分館長は
この町で過去に一番若い年齢で引き受け
末っ子の娘が
6年生の時は
育成会長までこなしたところで
とりあえず
町の役員さんの仕事から
一旦離れていましたが
人は
その土地と決めた場所に
家を建てると
もう
その町の自治会員として期待される
将来を担う
大事な町の人材でもあるのです…
先日は
この町が属している
組織の総会がありました
この町には
「地域づくりプロジェクト」という
僕が暮らす町と他4町合同で
この地域を盛り上げる会があります
そのなかでも
僕は
「朝市チーム」に属しているのですが
年に2回
その地域で採れた野菜や
信州のおやきなどを
イベントに合わせて
販売します
だいたい僕の役は
売り子さんなので
この町に暮らす
同級生のお母さんとか
町の知り合いの方に野菜を売りながら
「がんばってね!」なんて
声を掛けていただくと
久しぶりに子ども扱いされてしまうのです
でも
同級生のお母さんといっても
もう大体の方が80過ぎの大ばあちゃん
みなさん
足だって悪いはずなのに
こうして朝市に買い物に来てくれるので
笑顔で迎えてあげたいと
思うのですよ…
これも
建築士という職業柄なのか
あるときの
医院の待合室で
歩行用の杖を利用している
高齢者が多いことに
気がつくと
みなさん持病があるから
病院に来ているはずだけど
持病を除いても
高齢になると
ほとんどの方が
足から衰えていくと察しました
若いときは
そんなこと考えもしないのですが
自分もいつか
こんな時を迎えると思いながら
歩行用の杖を支えに歩く高齢の方を見ると
家というものは
高額なことと
自身が若いと
40年先の自身の暮らしまで
見据えて
家を考えることはできない
30代の
赤ちゃんを抱いている
ご夫婦に
50年後の
80代をむかえたときのことまでは
やはり
伝えたとしても
イメージすることは大変なこと
でも
確実に訪れる
平等な時間に対して
少しずつでも
考えた人には
その年齢にふさわしい
暮らしの
準備ができていることを
知ってほしい
人生の中で
若いときに家を建てても
クルマのように
家族の成長と
その暮らし方に合わせて
家を買い替えることはできないから
いつかリフォームは必要だとしても
後悔しない家を建てる
それは
基本の安全性
耐震性能も
家に使われる素材のことまで
家族のことを考えるなら
いいものを手に入れてほしいと思います
それではまた明日。
Profile
1965年に長野県須坂市で生まれ
八田建設株式会社の代表取締役であり一級建築士。
父親が創業した会社の二代目として、すでに20年以上にわたり会社を引き継いでいる。
家族の幸せを願い、家づくりの大切さを伝えるためにブログを通じて活動している。
自身の過去の経験から、子育て世代のご夫婦に本当の幸せを感じられる家づくりを提案している。
八田建設はこれまで150棟の家を提供し、家づくりはスペックと価格よりも、家族が幸せに暮らせることが最も重要だと考え、子どもたちと過ごす幸せな時間から巣立った後の夫婦の時間までを見守る家づくりを提案している